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翼文庫
Little Hiyori and Tyobi
Meet the Books!!
はんなり朝ごはん
京都駅に夕方6時過ぎに到着。
初日は、憧れの”町屋の宿”に泊まりました。
翌朝はやく、宿が貸してくれたママチャリに乗って、本屋さんめぐりに出発しました。
(コロナ禍の中のGo To 期間だったので、自転車でさっと廻ろう!と計画しました。)
土地がたいらなので京都の自転車散歩はホントおすすめです。宿の自転車は、古いけど手入れが良くて、漕ぎやすかったです。
まず、朝早くから開いてるはずの平安神宮に向かいました。
途中、駐車場に集まって太極拳に勤しむ方々をみかけて、ほっこりした気持ちになりながら目的地の平安神宮へ到着。
平安神宮をさらっと見たあとに、蔦屋岡崎店へ。
入り口近くで、暖かい照明を受けてキラキラ輝く伝統工芸品等の雑貨が素敵です。
”哲学”や”仏教”の本棚、”無職”の特集、”京都カレー”、、などなどの本棚を回遊して、『発酵文化人類学』を購入しました。
通りに面したカウンターでエスプレッソを飲んで、ちょっと一息ついて、顔を上げると、4人組の女性が、広い歩道の上のテーブルに、朝ごはんのお弁当を広げてらっしゃいます。
あれっ?先ほどの太極拳の方々じゃないかしら?
みなさん陽気な笑顔とカラフルなウェア姿。温かいお茶の入ったポット、タッパーに入ったお惣菜やラップに包まれたおにぎりが、次々に並べられていきます。
華やいだ雰囲気と飾り気のない会話(多分..)をあとにして次の目的地、南禅寺へ出発しました。
南禅寺
次に向かった先は南禅寺。紅葉はまだまだでしたが、
三門を目の前にし、自分を小さく感じることができました。
気持ちもペダルも軽くなったところで、大学の近くなら古書店があるに違いない!と京大を目指しました。
ないなぁ~と進むうちにやっと見つけました。
お店が面した通りの歩道に、洋書や教科書、岩波の単行本が並んだ箱が無造作に置かれています。
その中に西田幾太郎の書簡集を見つけて思わず笑顔に。
”純粋経験”、”絶対自己矛盾的同一論”、、難解な言葉が並ぶ西田の哲学書って、何か突き抜けた態度を感じますよね。
店内に入ると、入り口から続く細い通路の両側の壁面は、本、本、本!本で埋まっています。奥に続く通路を折れ曲がると行き止まりの空間があります。人一人がやっとたてるほどの広さに立つと、天井まで埋め尽くされた宗教と哲学の本と対面することになります。おもわず逃げたくなるようなそれでいてとどまりたいような、不思議な気持ちがしました。
学生古書店とも言うべき本屋さんをあとにして今度は三条方面へ向かいました。
京大近く吉岡書店さん
凛とした佇まいの古書店の店先に並ぶ美しい蔵書票
二日目の宿は、寺町通にあるホテル。
歩いてすぐの所に本能寺があります。
本能寺はとても美しく不思議な建物です。見上げるとその幾何学模様に音楽のような心地良さを感じました。
近くには古文書を扱う古書店が何軒か並んでいます。
(昔は、この辺りに150軒近くの本屋さんが軒を連ねていたとか、、)
江戸期の和本や中世の巻物、織物の図案や浮世絵などなど珍しいものに沢山出会えます。
本能寺
江戸時代にタイムスリップしたような佐々木竹苞書楼
清々しく凛とした佇まいのキオク書店
その中でも凛とし佇まいの美しさが際立つ古書店が三条の大通りに面してあります。
京都には独得の美しさがあると思うのですが、それを体現した一店。
まず、紺地に古本と書かれた暖簾がいい、そして磨かれたガラス戸から店内が見えるのもいい!ガラス戸を囲む木枠の渋いこと、小さいけれど計算された合理的な造りに、すっかり魅了されてしまいました。
店先の小さな木箱には、美しい蔵書票や古くて珍しいポストカードが、揃えられています。その中から、少女が謎の微笑みを見せる蔵書票を一枚購入しました。
可愛い、、。購入したカードを眺めては、一人で有頂天に、、。
通行人の不信な視線に、はっと理性を取り戻し、Go To 地域クーポン券を握りしめて夕飯を買い求めに、その場を去りました。
塵一つなく掃き清められた、その清潔感。磨き上げられることで、古びない佇まい。たくさんの意味を合理的に配置した造り、などなどを見つけることが、京都散歩の愉しみだと感じました。
●お母さんたちが集まる場所
児童書と絵本の専門店
きんだあらんど
最終日は、ネットで見かけて、絶対行きたかった絵本専門店きんだあらんどさんへ。
東山の住宅街の中にひっそりとあるお店なのですが、お母さんたちが次々に、入っていかれるのにビックリしました。
絵本屋さん店舗の二階部分から、三階にある”どんぐり広場”につながっているのですね。
店内は明るくて、清潔感いっぱい。木の良い香りの中、可愛い絵本と児童書が幸せな空間を作っています。
友人に贈ろうと『ピーレットの野菜作り』を探しました。
小さな本だし、それほど有名じゃないし、なかなか見つからないので店長の方に聞くと
『これですね』
さっと一冊の薄い小さな本を整然と並んだ棚から引き抜かれたのには感激しました。
ここに紹介した本屋さんの他にも、恵文社の元店長さんが店主の”誠光社”さんや中国の歴史書などを扱う”明朋書店”、かぐわしい古書店”其中堂”さん、、にも立ち寄ることができました。
田舎で農家をすることを決心した友人に餞別として渡す本を探していたのですが、結局、絵本(『ピーレットのやさいづくり』)を贈ることにしました。
本って、人によって本当に読む本の傾向が違うので、贈っても積読になる可能性大ですよね。
絵本なら簡単に読んでもらえて心に残るのでは、、と思って選びました。
後日、お別れのお茶の席で渡したのですが、その場で読んでもらえて、お互いに感想をいいあったりして良い時間になりました。
大人に絵本を贈るのおススメです。
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