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菜園日記 ~2年目の春~  

         (こちらもどうぞ!はじめての畑 春  そして秋)

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​ 二年目の小さな菜園、広がるばかりでサッパリ実をつけなかったワイルドストロベリーが、今年は小さな赤い実をたくさんつけました。
 「う~ん!あまいっ」女の子は小さな苺を頬張るとそうさけびました。
 今年植えたキャベツ、紫じゃがいも、アシタバ、ソラマメもとても元気に育っています。
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 自分の畑ではじめて育てたキャベツ。少しずつキャベツの形になるのがとっても不思議です。ところが、もっと不思議なことが起こりました。
 切り株から小さなキャベツの赤ちゃんが五つ芽をだしたのです。
​「まるでキャベツの五つ子じゃん!」女の子はびっくりして大きな声を出しました。
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 さて、街に帰ってチョビの散歩をしていた女の子は、お気に入りの本屋さんに寄りました。
 開店2年目の本屋さん。本が大好きなお姉さんがセレクトしたとっておきの本が並ぶお店です。
 どの本もホントに面白くてためになる本ばかり!女の子はこの本屋さんが大好きです!
​ でもお姉さんはなんとなく元気がありません。
​見るとお店はガラガラ、お客さんはチョビと女の子と猫だけです。
「どうしたら街の人に本を手にとってもらえるのかしら?」
お姉さんは悩ましそうです。
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 大好きなお姉さんの暗い顔、、、
畑の水やりの際中も、お姉さんのことが思い出されてきて、女の子はとても心配です。
​ その時、女の子は菜園の端で白い淡雪のような花を沢山咲かせている野菜に目がとまりました。それは冬を越した2年目のセロリでした。
「セロリに花が咲いてる!」
​女の子はびっくりしました。
​ 女の子は、お日さまを照り返す緑の葉とこぼれるように咲く白い花をじっと見つめました。
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 畑でとれたキャベツやソラマメ、セロリの花束を抱えて女のこはお姉さんの本屋さんに飛んでいきました。
 そして、キャベツの収穫のあとわき目から小さなキャベツの兄妹がもこもこ生えてきたことセロリの花が2年目に咲くことを一生懸命お姉さんに説明しました。
 顔を真っ赤にしながらお姉さんに説明する女の子
「キャベツが全然違う風になっちゃったの!」
「セロリはずっと葉っぱしかなかったのに!」
​ 
 お姉さんは、そんな女の子を見つめると大きくうなづきました。
「そうね!変化をおそれずに挑戦あるのみ!野菜に負けていられないわ!」
​顔をあげて、女の子の差し出した野菜のかごを受け取るとにっこりと笑いました。
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 それから二人は大忙しです。
まず、野菜を使ったお菓子のレシピを考えました。
​オーブンでマフィンやケーキを焼きました。
 すっかりお菓子の準備ができたら、今度はお店の模様替えです。
お姉さんは、チラシをつくって商店街のいろんなお店に置かせてもらいました。
”美味しいお菓子とお茶と面白い本の店今週土曜日オープン!お待ちしてます!”
​ 女の子は、プレゼントようの栞(しおり)をつくりました。
とうとう土曜日の朝が来ました。
 二人は赤い看板に”ブックカフェオープン”の貼り紙をすると顔を見合わて頷きます。そして、ドキドキしながらお客さんを待ったのでした。

 
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​  ~おしまい~
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~本の紹介~





貧民街の空き地に蒔かれた豆の種から生まれるみずみずしい菜園の物語。そこに交差する人々の泣き笑いと不思議な連帯感を描きます。
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『種をまく人』
 ポール・フライシュマン
​ 訳 片岡 しのぶ
 あすなろ書房
​ お読みいただき、ありがとうございました!
梅雨が明けるのを待って、次は、海旅がテーマです!お楽しみに~

 
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