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​物語のレシピ
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焚火と読書

~石のかまどで焼くカステラ『ぐりとぐら』
 木の幹に腰かけて、動物たちみんなで焼きたてのカステラを分け合う場面が印象的な『ぐりとぐら』。石を並べて作ったかまどの上に大きなフライパン。熱々のカステラがなんとも美味しそうですよね。

レシピ   卵4個
​      牛乳    100㎖
      小麦粉   100g
      砂糖     100g
      サラダ油  40ml
1白身四個と砂糖50gで、メレンゲを作ります。角が立つまで泡立てます。
2黄身と砂糖50gを混ぜ合わせたところにサラダ油を入れていきます。
3メレンゲと2を数回にわけてさっくりと混ぜ合わせます。
4フライパンで焼きます。ひっくり返すとつぶれちゃうこともあるので、炊飯器や厚手の鍋で焼くのもおすすめです
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  フライパンを使って焼くこのケーキが、ホットケーキではなく、なぜ”カステラ”として登場するのか。この素朴な疑問に、作者の中川さん本人が、答えてらっしゃいます。
 宮崎駿さんとの対談の中で、『ホットケーキじゃなくて、カステラよ。ホットケーキより贅沢なの。』言い間違えた宮崎さんに訂正しながら、その理由についてお話されているのです。

 当時、中川さんの保育園では、こどもたちは男の子も女の子も『ちびくろだんぼ』のホットケーキに夢中だったそうです。中川さんは『それに負けていられないわと思った』といいます。もっともっと!こどもたちを喜ばせたい!という気持ちから、ホットケーキより上等なイメージがあったカステラの物語を作ろうと思ったそうです。

 "​もっともっと”、、。なるほど!中川さんのこの気持ち、ちょとわかる気がします。
 子供時代から思春期の読書体験ってまさにこの”もっともっと”な気がします。もっと新しい世界、もっと面白い物語、もっと違った物語を探して、”もっと、もっと”と進んでいく感じ。怖い話、哀しい話、謎解きの物語、SF、、いろんなタイプの物語に手を出したり、、。

 心の中の炎を”もっともっと”燃えやしたい!そんな子供たちの気持にこたえる絵本にしたかったのかな?と思いました。
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​心に炎を灯すには!?​~『秘密の花園』の蒸しジャガイモと焼き卵
​ 『秘密の花園』の中で、ある日、メアリー、コリン、ディコンの三人は、地面の窪みに石でオーブン状のものを作って、卵やジャガイモを焼きます。ジャガイモには切れ込みを入れて、塩と新鮮なバターを塗って食べます。これは文句なしに美味しそうです。

 メアリーはインドで両親を失った、やせっぽちで神経質な女の子、コリンは孤独で病気がちでかんしゃくもちの男の子、そしてディコンはムーアの草原でのびのびと育った自然児です。コリンとメアリーは冷たい大人たちに囲まれて愛に恵まれていません。ディコンには、温かい家族がいます。ある日、閉じられた庭の鍵を見つけたメアリーは、荒れた庭をよみがえらすことを思いつきます。それは彼女の心に炎がともる瞬間でした。

​  偶然であった本が、心に炎をともしてくれることがありませんか。
鍵を見つけたメアリーは、コマドリについていって、蔦に覆われた壁の中に扉を見つけます。自分の中にまず鍵(ひっかかるもの)をみつけて、それを気にしながら何かに導かれるように偶然入り口をみつける、、。本との出会いにそっくりです。
​ 心に火を灯すためには、見つけた鍵を大事にしておかなくちゃと思います。たとえそれが錆びて役に立たないように見えても。隠された扉の向こうには豊かな世界が待ってるかもしれないのです。

 さて、花園を見つけたあと三人は庭仕事に夢中になるのですが、彼らを励ますのが、素朴な食事の数々です。ディコンのお母さんが持たせてくれる焼きたての葡萄パンや搾りたての牛乳、熱い紅茶やクランペット。その中でも一番素朴で温かい食事が、窪みのかまどで焼く卵と蒸したじゃがいもです。

​ 忙しい現代人の私たち、子どものころはあんなに新しい世界を探してもっともっとと本を読んでいたのに、、

​ ”素朴で温かい食事”は、心をリセットする働きがあると思います。トライしてみたいです、、窪みのかまどで焼く卵とじゃがいも。食べたら、幼いころの自分に戻って、また鍵で扉を開ける力強い気持ちが戻ってくるのでは?って思います。
クランペットはイングリッシュマフィン似たかんじのものらしいです。
​バターで食べても、卵やソーセージをのせても美味しいですよね。
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冒険と勇気と挑戦のDNA~『15少年漂流記』の焚火
 さて、『15少年漂流記』では、子ども達は毎日焚火をしています。幼年組は川で貝を拾い、年長組は釣りやピストルで猟をして魚や鳥を捕まえます。少年たちは、大亀やダチョウにも勇敢に挑戦します。それらの食材を料理するために毎日、結構大きな焚火をしていたと思われます。食べ盛りの15人の少年たちの食事を賄うっわけですから。

 引っ越しさきの洞窟では、壁に煙突の穴をあけ、大きな石を使ってかまどを作っています。兎のシチューを料理し、七面鳥の焼き串をぐるぐると回す日常です。
 あたりの地理を調べるために、数人で探険に出かけるのですが、そんな時は野宿です。捕まえた獲物を焚火であぶって食べます。う~ん、ワイルド!そんな時は、きっと、火が消えないように夜通し火の番をしたに違いありません。

 古代人が火を利用とし始めたのはいつ頃からなのでしょう。焚火を囲むときに湧いてくる懐かしい気持ち、、。暗闇でパチパチい燃える火を見つめていると、火を恐れることをやめた"勇気の遺伝子”が今の私たちにも続いていることを感じます。ぼ~っと眺めているだけで、生きることへの勇気と挑戦のDNAを感じちゃいます。

 まぁ、それはともかく、物語につねに流れる勇気と知恵と挑戦の魂は誰しも感じるところでしょう。少年たちが、創意工夫しながら荒々しい自然を利用していく様は痛快です。彼らは、インディアンたちが酒を造る植物の実をみつけ、乳を出す山羊を捕まえ、ほろほろ鳥を飼って卵を手に入れます。ある日の夕食は、スープ、コンビーフ、焼き鳥、ブランデーをたらした水、チーズ、食後のシェリー酒まであります。


​ 私も、時々は、焚火の横で読書時間を作りたいです。世間の荒波を生き抜くDNAを感じるためにも、、笑
 
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レシピ  鶏肉の干し肉 (加熱調理をするタイプです)
ささみ、胸肉、もも肉、どれでも大丈夫です。
2センチくらいの厚みに肉を切ります。
ハーブ、塩 胡椒をしっかりつけます。半日から1日風通しが良い場所で干す。直射日光に当てない。オリーブオイルでしっかり火を通して焼く。
(湿度の多い時期は、冷蔵庫で寝かせるといいです。干すのはネットで、寒い時期が良いみたいです。)
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